早朝、嫌な夢を見て目が覚める。大学の同級生が大病を患った話の続きに亡くなってしまうという話。
実に目覚めが悪い。変に覚醒してしまうが、結局のところ二度寝。
コンピュータのHDDのスリープ設定を切り忘れて、深夜の馬鹿力の録音に失敗。なんだかグッタリだ。
小さい事かもしれないけど、僕にとってはグッタリだ。すぐ忘れるけど。
今日はカミさんはお休みということで、羨ましく思うも僕は出社。昨日の天気は相当荒れたらしい。会社に近付くに連れてまたポツポツと雨が降って来た。まず良い事が無い。そんな朝。
会社。さてと今日も単純作業のお出ましだ...っとのんびり構えていた矢先だった。
カミさんからメール。大至急の文字。その後の文章に愕然。
大学の友人のK君が亡くなったので、M君に至急連絡して欲しいという話。
冗談なら良い。ただあまりにひねりの無い直球の内容に早速電話で確認してみたら、急性くも膜下出血で亡くなったとのこと。
お姉さんが発見した時は既にもう手遅れだったらしい。
ちょっと待て...もう混乱の極み。その後もあちこち電話をかけたり、メールを書いて詳細の確認をする。
電話で同級生と話をしていたらちょっと泣きそうになった。自分でも思ってた以上にショックだったみたいだ。
すっかりおっさんな40歳児としては、もう結婚の話もそうそう無い訳で、次はこんな事でも起きない限り同窓生に連絡を取らないというのは余計に悲しい事ではある。
そんな訳で、お通夜と告別式の日程を確認して、告別式に参加する腹積もりで、夕方までに木曜日の仕事の予定を全部潰しにかかる。
夕方、大宮へ。会社の同期、同じ歳の連中6人で飲み会。その前もその間も電話やらメールで大学の友人に連絡しつつ、楽しく過ごす。
此奴等も40歳。いつ死ぬかもしれんのか...明日は我が身かも...そう考えればあと何回こういった酒が呑めるんだろうか...どうしてもそんな事を考えながら呑んでいた。しかし全然酔わない。気持ち悪いくらい酔わない。ただ僕より先に死なないで欲しいと思った。
帰宅後、僕の手元にある大学の同窓生の情報、SNSやらメールアドレスを駆使してこの訃報を伝える作業をして今に至る。コピー&ペースト作業なんだけど、実に嫌な仕事だ。嫌な仕事でも今やらなくてはいけないのだ。そうして夢だけで終われば良かったのにっとただただ思う、今年一番嫌な一日が終わった。風邪?すっかりどこかに忘れてしまった。
K君は僕が上京して来て、大学に入っておそらく一番最初に出来た友人だと思う。出会った頃、大学1年の春は髪の毛もフサフサで、GWに帰省した際、パーマかけたりして来て、痩せててそこそこ格好良かった。彼は岐阜でそこそこ有名な高校の出身で、自己紹介の時は名古屋の出身だとよく言っていた。でも実際は岐阜。それをツッこむと名古屋の近くの岐阜だから名古屋で良いんだよっとよく言っていた。基本、僕と同様に田舎者だ。いろいろ助けて貰ったし、何よりいろいろ助けてやった。責任感の足りなくて、朝起きれない僕はよく彼に怒られた。お互いにたくさん思い出を共有した。たくさん酒も呑んだし、たくさん笑ったし、たくさん泣きもした。そうしていろんな秘密も共有した。そんな秘密は墓場まで持って行く事にしようか。学生実験の日に来なくて、彼のアパートに行ってみたら、自転車がひしゃげてた。出て来た彼はお岩さんのように目の上を腫らして顔もひしゃげてて、しかも擦り傷だらけで彼の血で血まみれのパチンコのノボリが布団の横に置いてあった。前の晩、酩酊状態でどうやらそうなったらしい。そんな風に人が酔っぱらうとこうなるんだというのを初めて教えてくれたのも彼だった。ココに書けないような信じられない馬鹿みたいなエピソードはたくさんある。
最期に話をしたのはいつだろう?去年の今頃かな。その時は同窓会の残務の話をしようとして、「今はその事は考えたく無いんだよ。余裕が無くてね。春になったらもう一回考えよう。そうして関東でお疲れ様会をやろう。」っと笑いながら言っていた。
僕が今の僕らしくなったのは彼の影響が大きい。そういった意味で感謝してもし切れない。感謝しようにももう出来ない。でも感謝したら多分それはそれで気持ち悪いね。お互い様だ。