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2014年3月11日 (火)

STAP右往左往。

以下、独り言的メモ。STAP騒動の件。さてどうなるのか?どう丸めるかがここまで来ると見所なんだけど、僕なり解決出来ない疑問がいくつもある。
丸めると言ってもサムラゴーチみたいに髪の毛を切るという訳ではない。
やっちゃったとかそういう事ではなくて、それってどうなの的な部分をピックアップしておく。自分用に後の後に解決出来ればと思うのであくまでメモ。リンクしたり、転載したり、ネタにしても良いけど、馬鹿だなぁって、そんなことも知らないのかよ?ってスタンスの人は逆に教えてくれると有り難いので恥を忍んでメモ。

僕のスタンスとしては、この手の話、この手の細胞はあっても良いと思っている。実現出来たら、それはそれで科学の進歩とか、夢が叶うのであるならば良い。

まず2報あるうちのArticleの方。
STAPはROCK inhibitorでバラさないといけないとあり、その後、ES様化して、ROCK inhibitorを使わなくてもバラせるようになるとあるけれど、僕のイメージというか、経験的な部分では逆なんじゃないかと思う。簡単にはそうじゃないかもしれないけど、ES細胞から少し分化が進んだ細胞はシングル化出来なくなって、ROCK inhibitor使ってならばシングル化出来るようになるという状態。ヒトES細胞と同じようなイメージ。ヒトESがマウスES程スペックを持っていないのは、ヒトESがマウスのそれより分化が進んでいるモノであり、クローニングする際のメディウム条件下の環境ではそのタイプの細胞しかクローニング出来ないだけだということなんじゃないかと思う。逆に言えば、前のステージの細胞が取れる条件さえ揃えればマウスES細胞と同等の本当のES細胞が取れるのではないかと思っている。
長くなりそうなので、もう1報のLetterの方で一点。
Fig1のES由来のキメラはES細胞の性質上、胎盤、羊膜が光らない(血液は光るのかな?でもCAGだし…)のだが、STAP由来のキメラは胎盤と羊膜も光る。これが実のところという話。即ち、ES細胞よりも全能性度合いの高い状態の細胞であるということだ。この絵はES細胞、あるいはiPS細胞を代替品としてでは作れない気がするので、そもそもこの絵の出所が問題だし、もしSTAP細胞が存在するのであるならば、このスペックを持った細胞自体を欲しい研究者もいるんじゃないかなっと思う。その辺、どうなんだろう?細胞の分化と脱分化が鬩ぎあっているならばまだしも、僕の中での胚の発生時の細胞の分化というのはシークエンシャルに繋がっていると考えているので、ここも順番的にアレレ?僕の中の出来てる法則とちょっと違うんだけどなぁっと。ただこの絵が本当だったとするならば、いろんな意味で結構大変な事になるなぁって考えていた。
僕はES細胞の培養を正にお茶の作法の如く教わったし、そのお手本通りに遂行することを努めて来たし、教わった以上に自分の中でルールを設けて、そこを逸脱しないように努めて来た。結構なお手前ですよ。そこからしてみたら実にくだけた、乱暴なスタイルでもなんとかなるんだなぁって、そういう事があっても良いんじゃないかとも思う。茶道もそういうところがあっても趣きとしてまた大切だと思う。僕には僕の理論があるし、世界のトップ研究者にはそれ相応の理論がある。僕の知らない何かがいろいろあってもおかしくはないと思っている。あくまで僕の中で、僕の疑問が払拭出来れば良いし、そこが生命科学の面白いところなんじゃないかと思う。

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